無線LAN接続と有線LAN接続、どちらがどれくらい早いのかは知りたいところだと思います。ここでは、150Mbpsの無線LAN及び300Mbpsの無線LAN機器と、1Gbpsの有線LANを比較するための検証を行います。
150Mbpsの無線LANを行うためには、150Mbps対応の11n規格無線LANルータと無線LAN子機が必要です。
300Mbpsの無線LANを行うためには、300Mbps対応の11n規格無線LANルータと無線LAN子機が必要です。
1Gbpsの有線LANを行うためには、1Gbps対応のルータ、LANケーブル(カテゴリ5e、カテゴリ6)、ハブ(見落としがちで、全てのハブが1Gbps対応ではありません)、ネットワークアダプタ(全てのパソコンが1Gbps対応ではありません)が必要です。
約320MBのファイルをバッファローの無線LANルータに接続されたNASにコピーするという検証です。デスクトップにあるファイルをNASにコピーし所用時間を計ります。
機器は、前章でも使ったバッファローの11n規格無線LANルータWZR-HP-AG300Hと、無線LAN子機は、同じバッファローの300Mbps対応の無線LAN子機WLI-UC-G301Nを使いました。パソコンはメモリ16GB搭載のWindows 7デスクトップです。
尚、WLI-UC-G301Nは、初期設定の段階では150Mbpsです。300Mbpsのモードにするためには、AirStation倍速設定ツールで設定する必要があります。設定方法は割愛しますが、「11n規格無線LANの設定その2」で紹介しています。
規格上150Mbpsとなっていても、実際は130Mbpsとなっています。
10回行った結果の平均値は、58.33秒でした。
規格上300Mbpsとなっていても、実際は270Mbpsとなっています。
10回行った結果の平均値は、47.60秒でした。
10回行った結果の平均値は、32.00秒でした。
推測される通りの結果です。有線LANでは平均値が毎回の値ですが、無線LANにはばらつきがあり、速度は安定していないようです。
ウェブサーバー上の約32MBのファイルをパソコンにダウンロードするという検証です。ダウンロード時間を計ります。
10回行った結果の平均値は、25.66秒でした。
10回行った結果の平均値は、23.29秒でした。
10回行った結果の平均値は、18.96秒でした。
ウェブサーバーからのダウンロードでは、有線LANでも毎回の値は異なります。ウェブサーバーに負荷がかかっている場合は遅くなるようです。
検証結果は当然の結果となりました。有線LAN、300Mbpsの無線LAN、150Mbpsの無線LANの順ですが、無線LANであっても、一般的なインターネット利用では、有線LANと比較して速度に関して遜色は感じられません。
あくまでも、大量のデータ転送を行う、大量のダウンロードを行う、といった作業を頻繁に行う場合に検討が必要なのかもしれません。